※「登記の事由が発生したとき」とは、それぞれの登記により異なりますが、例えば新たに取締役が就任した場合は、その取締役が株主総会の決議で選任され、就任を承諾した日となります。
登記期間内に登記の申請を怠り、その後において申請をする場合であっても、登記申請は登記期間を経過していることを事由として却下されることはありませんが、登記の申請を怠った会社の代表者個人が過料(と呼ばれる反則金のようなもの)の制裁を受ける可能性があります(会社法第976条第1項第1号等)ので、注意が必要です。
この過料について説明をいたしますので、登記期間を経過している会社の方などは、特に参考ください。
登記期間を1日でも遅れて登記の申請をした全ての会社が、必ず過料の制裁を受けるかというと、そうではないようです。
では、どの程度登記の申請を遅れた場合にどの程度の過料の制裁を受けるかというと、この基準は明らかではありません。
当事務所のご相談者やご依頼者のお話を伺うと、登記の申請が1年遅れた会社の代表者に過料の制裁があるケースもあれば、5年遅れた会社の代表者に過料の制裁がないケースもあります。
推定になりますが、登記官または裁判所が、ある程度の裁量の範囲内で判断していると考えられます。
その他、遅れてしまった登記の申請内容や、管轄の法務局によっても扱いに違いが見られるので、あくまでも参考程度にして頂き、なにか変更があった場合にはご相談下さい。
過料の額は、100万円以下の範囲で裁判所が決めます(会社法第976条第1項第1号等)。
登記の申請が遅れれば遅れるほど、高額になる傾向がありますが、この額の基準も明らかではありません。
いままで過料の制裁を受けたことがある方のお話を伺うと、実際に最高額の100万円の過料の制裁を受けた方はなく、おおよそ3万円から10万円の範囲の額でおさまっているようです。
過料は、登記の申請が遅れた会社があることを知った『登記官』から『裁判所』にその事件が通知され、裁判所から(商業登記規則第118条)会社の代表者個人に通知によって知らされます。
この通知は、登記の申請後、しばらくしてから(数か月後)来ることが多いため、申請直後に過料の通知がこないからといって安心はできません。
通知書が届いたら、通知書に記載されている過料の金額を、会社の代表者個人が納付しなければいけません。
したがって、過料は、会社の経費・損金とすることができないため注意が必要です。
ちなみに、過料は、刑事罰ではなく、行政罰ですので、代表者に前科はつきません。
所有する土地を売却したいが境界がはっきりしません・・・
Q. 土地を売却しようと思うのですが所有する土地の境界がはっきりしません。
どのような対処をしていけばいいでしょうか?
A. ご自分で所有している土地が以前に測量を行っていれば境界確認書や実測図などがあり、境界標が設置されていたはずです。その場合、図面を基に復元しなおして再度境界標を設置すればよいので、新たに測量を行う必要はありません。
しかし、ご自分が所有している土地の境界がはっきりしない場合には新たに測量を行い境界の確定を行う必要があります。なお、その場合には隣接地の所有者と境界確認書を取り交わし、新たに境界標の設置を行う必要があります。
Q 父には、多額の借金を抱えた弟(私からみれば叔父)がいます。叔父は独身であったので、
もし叔父がなくなったら父は相続放棄をするつもりだったらしいのですが、
父の方が先に亡くなってしまい、数ヵ月後に叔父も他界しました。
父の遺産は、母と私と弟の3人で相続したいのですが、
面識もない叔父の借金まで相続するつもりはありません。
このような対応は、できるでしょうか?
A 父上の相続と、叔父さんの相続は分けて考えるべきでしょう。
1、まず、父上の死亡により開始した相続の当事者(推定相続人)は、母上とあなたと弟さんの3人です
(叔父さんは違います。)から、3人で話し合って父上の遺産をいか様にも相続できます。
2、叔父さんの死亡により開始した相続の当事者(推定相続人)は、
兄である父上が既に亡くなっていますので、代襲相続人であるあなたと弟さんの2人です
(母上は違います。) このままだと多額の借金を負わねばならないことになりかねませんので、
家庭裁判所に相続放棄の申述をした方が良いでしょう。
相続放棄は、自分のために相続の開始があったことを知った時から
3か月以内にする必要がありますので、早めの対応が必要です。